人事部長さん、ありがとうございました。
2012年10月2日
創業者は語る
取締役会長の竹中吉生です。
大学4年生の時、内定をもらった会社でのことです。
9月1日の内定式に印鑑を忘れてしまい、
「明日の9時に持ってきます」と人事部長に約束しました。
家から会社の最寄り駅まで4回乗り換えでした
「ネットで乗り換え案内」なんて便利な物はない時代です。
その日、乗り換え時間の計算を間違えてしまいました。
時間に厳しいことは自信に思っていたので、すごく悔しかった・・・。
余裕を持って出て30分前に着くはずが、
まさかの10分遅刻
その日、人事部長は会ってくれませんでした。
社員の方に「また明日の9時に来ると伝えて欲しい」と言って帰りました。
謝罪することも言い訳することも出来ず、
その日は「内定取り消しなんじゃないか」とドキドキでした。
翌朝、9時に行くと、人事部長が会ってくれました。
どんな風に怒られるだろうとビビっていたら、
「竹中君、時間はみんなに平等だって、分かったかな?」
部長は書類に印鑑を押しながら、
ただ、笑ってそう言うだけでした。
慢心から出るわずか10分の油断で、信用をなくすことを知りました。
そして、前日会ってくれなかったことで、
私が言い訳する機会をなくしてくれたことに感謝しました。
もし会えて言い訳していたら、この出来事は忘れていたでしょう。
まだ、携帯電話が普及していない頃の話です。
今だったら、電話一本で「電車が遅れてます」で乗り切れるんでしょうね。。。