PH図書委員会 1月読書会
こんにちは!
PH図書委員会の難波です。
2020年初の読書会の様子についてお伝えします!
おせちにお餅にお寿司・焼肉・ケーキ…
お正月太りした上になんだか胃が疲れてる…
そうだ、胃に優しいものを食べよう!ということでおみそ汁&おにぎりランチからの読書会でした。
今回のお味噌汁は豚汁で、近藤さんがつくってくださいました。
豚汁は断然里芋派です。異論は認めません。
おにぎりは秋葉原で有名らしい(?)「かむげん」というお蕎麦屋さんで売られているおにぎりにしました。
1つ230gのおにぎり…山下清もびっくりです。
一番人気の「ローストビーフのおにぎり」は開店から10分後には売り切れていて買えませんでした…
いつかリベンジします。
2020年1冊目の書籍はこちらです☆
呉勝浩 著 『道徳の時間』
【あらすじ】
問題。悪い人は誰でしょう?
ジャーナリストの伏見が住む鴨川市で、連続イタズラ事件が発生。
現場には『生物の時間を始めます。』『体育の時間を始めます。』と不可解なメッセージが残される。
とうとう、地元の名家出身の陶芸家が死亡する。そこにも『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』というメッセージが。
連続イタズラ事件と陶芸家殺しの犯人が同一ではないかと疑いが深まっていった。
同じ頃、伏見の元に仕事に依頼が舞い込む。
かつて、鴨川市で起きた殺人事件のドキュメンタリー映画のカメラを任せたいというものであった。
十三年前、小学校で行われた教育界の重鎮・正木の講演の最中、教え子だった青年が、小学生を含む300人の前で正木を刺殺するというものだった。
犯人は完全黙秘を貫き、無期懲役となった。
青年は判決に至る過程で一言、「これは道徳の問題なのです。」とだけ語っていた。
連続イタズラ事件と十三年前の刺殺事件が奇妙にリンクしていく。
【思ったこと】
第61回江戸川乱歩賞受賞作です。
『連続イタズラ事件』・『陶芸家死亡事件』・『十三年前の刺殺事件』の3つは関連性があるのか?
現場に残されたメッセージ・動機を語らない犯人―。
謎が読者を惹きつけるような構成であり、見事でした。
中盤まではストーリー構成もしっかりしていてすらすら読めましたが、ラストスパートにかけて伏線を多く張りすぎていて回収し切れていない印象を受けました。
絶対に結論は白黒つけたい!という人はもやもやが残ってしまうと思うのでおすすめはできませんが、結末は自分で考える余白が残されているミステリが好きな人にはぜひ読んでほしいです。
文体としては江戸川乱歩賞を受賞しているだけあり、読みやすいと思います。
ミステリが読みたいけどなにがいいのかな?という方は、ぜひ江戸川乱歩賞をチェックしてみてくださいね。